こんにちは。DIY工具ノート編集部、運営者の「エイジ」です。
ネジを緩めている途中や、木材へビスを打ち込んでいる途中で「パキッ」と折れると、手元には頭だけ、部材には軸だけが残ります。
十字溝がつぶれただけならまだ回す場所がありますが、軸そのものが折れると、どこをつかめばいいのか分からなくなりますよね。
私がこういう場面で最初に見るのは、ネジの種類よりも折れた軸が部材からどれだけ出ているかです。数ミリでも外へ出ていれば、プライヤーでつかんで外せることがあります。
一方、表面と同じ位置や内部で折れているなら、ネジ外しビットやエキストラクターなど、別の方法へ切り替えたほうが部材を傷めにくくなります。
焦って太いドリルを当てたり、残った軸を横からこじったりすると、折れたネジだけでなく、木材や金属部品、雌ねじ側まで傷めかねません。
「まず状態を見る → つかめるならつかむ → 難しければ専用工具へ」。この順番が基本です。
☑ 記事のポイント
- 1折れたネジの残り方に合う外し方
- 2プライヤーと専用工具の使い分け
- 3キストラクターで下穴を開ける手順
- 4部材やねじ山を傷めにくい判断基準
なめたネジとは症状が違います。ネジ頭や十字溝が残っているものの、溝がつぶれて回せない場合はなめたネジの外し方が近い症状です。
この記事では、ネジそのものが途中で破断し、軸の一部が部材に残ったケースを中心に扱います。

木ネジの一例。折れたあとは、頭の形よりも部材に残った軸の位置が判断材料になります。
ネジが折れたときの外し方を状態別に確認
折れたネジは、同じ工具で全部外せるわけではありません。まず目で見て、軸が大きく出ているのか、少しだけ出ているのか、表面と同じ位置なのか、内部へ埋まっているのかを確認します。
さらに、木材へ入ったビスなのか、金属部品の雌ねじへ入ったボルトなのかでも、優先したい方法が変わります。

折れ方を見て方法を選ぶ
工具を出す前に、折れた部分の周囲を明るくして観察してください。ネジ軸の外周をつかめる余地があるなら、穴を開ける必要はありません。
逆に、つかめないのにプライヤーの先端を無理に押し込むと、部材へ傷を付けたり、軸をさらに短くしたりします。
| 折れた状態 | 最初に考える方法 | 次の選択肢 |
|---|---|---|
| ネジ軸が大きく出ている | プライヤーなどでつかむ | ネジ外し用プライヤー |
| 少しだけ出ている | 先端の細い専用プライヤー | バイスプライヤーなど |
| 表面と同じ位置で折れた | ネジ外しビットやエキストラクター | 下穴を伴う除去 |
| 部材の中で折れた | 材質に合う専用工具 | 周囲の補修を含めて検討 |
| 錆びて固着して折れた | 固着を考慮して慎重に回す | エキストラクターなど |

今の折れ方から必要な工具を選ぶ
すべての工具をそろえる必要はありません。まず折れた軸の状態に一番近いものを選んでください。
- 軸が外へ出ている → プライヤー・ロッキングプライヤー
- 表面と同じ位置で折れた → スクリューエキストラクター
- 木材の中でビスが折れた → 木材用の折れたビス抜き工具
- 金属同士で錆びて固着している → 浸透潤滑剤も確認
※つかめる状態なら、穴あけを伴う方法より先にプライヤー系を検討します。
この表で大事なのは、破壊を伴う方法ほど後ろへ回していることです。外周をつかめるなら、それがいちばん単純です。
穴あけは、折れた軸の中心へ刃を当てる精度が必要になり、失敗すると元のねじ山まで削る可能性があります。
◆エイジのワンポイントアドバイス
私は折れたネジを見ると、まず「工具を当てる面が残っているか」を確認します。たった数ミリでもつかみ代があれば、いきなりドリルへ進む必要はありません。
工具を増やすより、残っている形をよく見るほうが近道になることも多いですよ。
軸が出ているならつかんで回す
折れたネジの軸が部材から十分に出ているなら、最初はプライヤーでつかめるか確認します。ポイントは、軸の先端ではなくできるだけ根元に近い位置をしっかりつかむこと。
先端だけをつまむと工具が滑りやすく、ネジ軸を丸く削ってしまいます。

普通のプライヤーで十分につかめる場合もありますが、軸が丸く滑りやすいときは、縦方向の溝やロック機構を持つネジ外し向け工具が使いやすいです。
とくに少し固いネジでは、握力だけに頼るより、つかむ力を維持できるバイスプライヤー系のほうが回しやすいケースがあります。

一般的なプライヤーの例。折れたネジ軸が十分に出ていれば、外周をつかんで回せる場合があります。
回す方向は通常の右ねじなら反時計回りです。最初から勢いよくひねらず、わずかに緩む感触があるかを探ります。
固いままなのに工具だけが滑るなら、そこでいったん止めてください。つかみ代を削ってしまうと、次の方法へ進んだときに選択肢が減ります。
工具の購入を考えるなら、ネジ外し用プライヤーをサイズ違いも含めて比較すると選びやすいです。ネジ頭や軸の直径だけでなく、周囲に工具を振るスペースがあるかも見ておきましょう。
軸が出ているなら「つかむ工具」から
折れた軸を外側からつかめる場合は、ネジ外し用プライヤーやロッキングプライヤーが候補です。軸が短い場合は、先端形状と周囲へ工具を入れられるスペースも確認してください。
・折れた軸を左右からしっかりつかめる
・滑りにくい先端形状
・固いネジではロック機構付きも候補
少しだけ出ている場合
軸が1〜数ミリほどしか出ていないと、普通のプライヤーでは先端が部材に当たり、うまくつかめないことがあります。
この状態で無理に斜めから挟むと、軸を横へ曲げたり、部材の表面をえぐったりしやすいので注意が必要です。

ここでは、先端が細くてネジの外周へ食い込みやすいネジ外しプライヤーや、薄い部分をつかみやすいタイプを検討します。
工具の先端がネジ軸に対して直角に近い角度で当たり、左右から均等につかめることが理想です。周囲が狭いなら、無理に大きな工具を使うより、細身の形状のほうが扱いやすいでしょう。
少しでも回り始めたら、一気に抜こうとせず、戻したり緩めたりしながら動きを確認します。ネジ山に木くずや錆がかんでいる場合、最初の数度がいちばん重いことがあります。
そこで力任せに握ると、折れ残った軸をもう一度折ることもあるので、手応えの変化を見ながら進めるのがコツです。
ニッパーの刃で軸を挟んで回すのはおすすめしません。刃先を傷めたり、ネジ軸を切ってさらに短くしたりする可能性があります。
ペンチ・プライヤー・ニッパーの違いが曖昧な場合は、ペンチとニッパーの違いも先に確認しておくと工具を選びやすくなります。
根元で折れたら専用工具
ネジが部材の表面とほぼ同じ位置で折れていると、外周をつかむ方法は難しくなります。この段階で候補になるのが、ネジ外しビットやスクリューエキストラクターです。
ただし、商品名が似ていても仕組みは同じではありません。
なめたネジ向けのビットには、残っているネジ頭へ食い込ませるタイプがあります。
一方、折れた軸を抜くエキストラクターは、破断面の中心へ下穴を開け、その穴へ工具を食い込ませて緩む方向へ回すのが基本です。
つまり、「頭が残っているネジ」と「軸だけ残っているネジ」では選ぶ工具が変わるということ。

エキストラクターを使うときは、太さだけを見て適当に選ばず、対象ネジ径と指定下穴径を確認してください。
細すぎる下穴では工具が十分に入らず、太すぎると折れたネジの肉厚が減ってしまいます。メーカーごとに適合条件が違うため、手元の工具の表示を優先します。
購入時は、複数サイズ入りのスクリューエキストラクターセットを見ておくと、ネジ径が分からない場面でも合わせやすいです。
ただし「セット本数が多いほど万能」という意味ではありません。下穴用ドリル、回すためのタップハンドルなど、必要な周辺工具も確認してください。
面一で折れたネジにはスクリューエキストラクター
外周をプライヤーでつかめない場合に検討する工具です。初めて購入するなら、対象ネジ径に合う複数サイズ入りセットを比較すると選びやすくなります。
・対応するネジ/ボルト径
・指定されている下穴径
・下穴用ドリルが付属するか
・タップハンドルなど別工具が必要か
木材の中で折れた場合
木材へ打ち込んだビスが途中で折れ、表面から軸が見えない場合は、金属部品の雌ねじに残ったボルトと同じやり方がいつも使えるわけではありません。
細い木ネジやコーススレッドは軸径が小さく、中心へ下穴を作る余裕が少ないからです。

木材の場合は、折れたビス専用の抜き工具もあります。木工ドリルメーカーのスターエムでは、一般木材に途中で折れ込んだビスを対象とする専用品を案内しており、折れたビスを専用ピンと逆回転チャックで抜く仕組みが公開されています。
適用できるビス径や材質には条件があるため、細いビスへ無理に流用しないことが大切です。
木材内部で折れたビスなら「スターエム No.5040 折れたビス抜き」も候補
木材の中へ折れ込んで外からつかめないビス向けの専用品です。金属部品の雌ねじに折れ込んだボルトとは用途が違うため、購入前にビス径・材質・適用条件を確認してください。
・木材の中でビスが折れている
・プライヤーでは軸をつかめない
・一般的なエキストラクターでは細すぎて作業しにくい
※対応サイズや対象材については、購入前にメーカーの商品説明を確認してください。
専用工具が合わない場合は、無理に周囲を掘って大きな穴にするより、部材の裏側からアクセスできないか、ビス位置を少しずらして固定し直せないかも考えます。
家具や構造部では、残ったビスを避けて別位置へ打ち直せる場合もありますが、同じ場所に固定力が必要なら補修方法まで含めて考える必要があります。
木材では「折れたビスを抜くこと」だけに集中しないのがポイントです。抜き取りで木材を大きく欠いてしまうと、次のビスが効かなくなります。
最終的にその場所をどう使うかまで考えて、穴の損傷が少ない方法を選びましょう。
錆びて固着した場合
錆びたネジが折れた場合は、単純な破断より難しくなります。
そもそも回らないほど固着していたネジが途中で折れたわけなので、残った軸にも同じ抵抗が残っている可能性が高いからです。
軸が出ていても、プライヤーで一気に回すより、まず少し動くかを確認します。金属同士の締結で浸透潤滑剤を使える場所なら、製品の用途と部材への影響を確認したうえで固着への対処を考えます。
ただし、木材や樹脂、塗装面、電装部品の近くでは、液剤が染みたり素材へ影響したりすることがあるため、何でも吹きかければよいわけではありません。

また、加熱して外す方法を見かけることがありますが、DIY初心者が安易に取り入れる方法ではありません。周囲に樹脂・塗装・配線・可燃物があれば別の危険が増えます。
まず常温でできる範囲から試し、固着がひどいままなら、穴あけや専用工具へ進む前に作業対象そのものの価値も考えたほうがいいでしょう。
金属同士の錆び・固着なら浸透潤滑剤も確認
金属部の固着対策ではKURE 5-56などの浸透・潤滑系製品も候補になります。ただし、木材・樹脂・塗装面・電装部品周辺では、必ず製品の使用条件を確認してください。
ネジが折れたときの外し方と工具の注意点
ここからは、表面でつかめないネジに対して、下穴を開ける方法を中心に見ていきます。エキストラクターは便利ですが、工具を入れれば自動的に抜けるものではありません。
成否を分けるのは、中心へまっすぐ下穴を開けることと、途中で「これ以上は危ない」と判断することです。
エキストラクターの使い方
エキストラクターは、折れたボルトやネジの中心に下穴を作り、そこへ専用工具を食い込ませて抜き取る道具です。一般的な右ねじなら、工具を緩む方向へ回すことで残った軸を一緒に回します。
- 作業物が動かないように固定し、折れた面の汚れを落とします。
- 破断面の中心を見つけ、必要ならセンターポンチで軽く印を付けます。
- エキストラクターの指定に合うドリルで、まっすぐ下穴を開けます。
- 切りくずを取り除き、エキストラクターを指定方法で食い込ませます。
- タップハンドルなどで、工具を傾けないようゆっくり緩む方向へ回します。

金属加工用工具メーカーのラセックでも、折れたボルトのできるだけ中心へ穴を開け、エキストラクターを軽く入れてからタップレンチで回す手順を案内しています。
同社は、必要以上に叩き込むと穴が広がって抜きにくくなることや、工具の破損・切りくず飛散に備えて保護メガネを使用することも説明しています。
(出典:株式会社ラセック「エキストラクター(折れ込みボルト抜き)使用方法」)
下穴径や深さは一律ではありません。ネジ径だけで決めず、使用するエキストラクターの指定を確認してください。
細いネジでは中心が少しずれるだけでも元のねじ山へ届くため、特に慎重な作業が必要です。
下穴加工にドリルドライバーを使う場合、チャックへのドリル装着や低速から回す基本操作が不安なら、電動ドライバーの使い方も確認してから進めるとイメージしやすいですよ。
下穴を中心に開けるコツ
エキストラクター作業でいちばん難しいのは、折れた軸の中心へまっすぐ下穴を作ることです。破断面は斜めになっていたり、中央が盛り上がっていたりするので、ドリルの先端が横へ逃げやすくなります。
そこで、まず破断面の中心をよく見ます。平らに近い面ならセンターポンチで小さなくぼみを作り、ドリル先端の逃げを減らします。
ただし、細いネジや硬い材料ではポンチへ大きな衝撃を加えると別の損傷につながるため、目的は「目印を作ること」だと考えてください。
ドリルは斜めから入れず、ネジ軸と同じ方向を意識します。作業物を手で持ったまま穴を開けると角度がぶれやすいので、固定できるものは万力やクランプなどで動かない状態にします。
目線も横からだけではなく、可能なら二方向から垂直を確認するとずれに気づきやすいです。
そして、最初から高速で押し込まないこと。ドリルが狙った位置に入るまでは低速で様子を見ます。切れないからと力で押すと、細いドリルはたわみ、中心がずれやすくなります。
切れ味が落ちた刃を力で進めるより、材料に合った刃を使うほうが結果的に早いです。

下穴作業に必要なものをまとめて準備するなら、センターポンチと金属用ドリルの適合サイズを確認しておくと途中で止まりにくくなります。保護メガネも最初から手の届く場所へ置いてください。
エキストラクター作業の前に不足工具を確認
エキストラクター本体だけでは作業できない製品もあります。作業を始めてから不足に気づかないよう、次の道具を確認しておくと安心です。
- 指定サイズの金属用ドリル
- センターポンチ
- タップハンドルなど指定された回し工具
- クランプ・万力などの固定具
- 保護メガネ
◆エイジのワンポイントアドバイス
穴あけは「削る作業」なので、やり直せる範囲が少しずつ減っていきます。私は、ドリルを当てる前に中心と角度を何度も見ます。
工具を回してから修正するより、止まっているうちに位置を決めるほうがずっと楽です。
やってはいけない外し方
折れたネジを前にすると、何とか引っかけて回したくなります。しかし、あとで難しくなる方法はいくつかあります。
まず避けたいのが、つかめない軸をニッパーの刃へ力をかけて挟むこと。刃を傷めるだけでなく、軸をさらに短くする可能性があります。
次に、中心を確認せず太いドリルで一気に削ること。母材側の雌ねじまで削ってしまうと、ネジを外したあとにタップ修正やねじ山の補修が必要になることがあります。
また、エキストラクターを深く入れようとしてハンマーで必要以上に叩くのも考えものです。テーパー形状の工具では、深く押し広げるほど折れたネジが周囲へ押し付けられ、かえって回りにくくなる場合があります。
食い付かないからと長いハンドルで無理に回すのも、エキストラクター自体を折る原因になりかねません。
ドリル使用中に作業物を手で押さえるのも危険です。刃が食い付いた瞬間、部材が回されることがあります。
さらに、回転部の近くでは手袋が巻き込まれる危険もあるため、使用する電動工具と保護具の説明を確認し、回転部へ手や衣服を近づけないことが基本です。

「力を足せば外れる」とは限りません。滑る、曲がる、工具がねじれる、異音がする。このどれかが出たら一度止めて、次の一手を考えてください。
折れたネジに加えて工具まで折れると、除去の難易度が一段上がります。
外れないときの見切り方
DIYで大切なのは、最後まで自分でやり切ることではなく、元の部材を使える状態に戻すことです。
特に、バイク・自動車・機械部品の重要なねじ穴、薄いアルミ部品、高価な金具などでは、ネジ一本の除去にこだわって母材を傷めると修理範囲が広がります。
判断の目安は、中心へまっすぐ穴を開けられる作業姿勢が取れるか、折れたネジ径に対して十分な下穴スペースがあるか、失敗したときにねじ山を補修できるか。
この3点です。狭い場所でドリルが斜めにしか入らないなら、工具の性能より姿勢の悪さが問題になります。
エキストラクターが途中で大きくねじれる、ネジがまったく動かない、下穴が中心から外れ始めた、といった状態では続行しないほうがいいでしょう。
特に熱処理された硬い工具が穴の中で折れると、その後の穴あけが難しくなります。
対象が取り外せる部品なら、作業台へ移して固定すると状況が変わることがあります。
固定できない場合や、重要部品で失敗余地が少ない場合は、設備のある加工・修理先へ持ち込むほうが結果的に部材を守りやすいケースもあります。
ここは「ネジを抜けるか」ではなく、「部材を壊さず戻せるか」で考えてください。

なめたネジとの違い
検索していると、折れたネジと、なめたネジの対処法が一緒に紹介されていることがあります。しかし、症状を混同すると工具選びを間違えやすくなります。

なめたネジは、ネジ自体はつながっているものの、プラス溝や六角穴などの駆動部分がつぶれて工具が空回りする状態です。
頭が出ていればネジ外しプライヤー、頭が埋まっていれば専用ビットなどを使う余地があります。
一方の折れたネジは、頭と軸が分離しており、部材側には軸だけが残った状態です。ここでは、外周をつかめるか、下穴を作れるかが中心になります。
輪ゴムを挟んでドライバーを回す方法などは、頭がない折れネジには使えません。
つまり、最初に見るべきなのは「十字溝が残っているか」より「ネジがつながっているか」です。
頭は残っているけれど溝がつぶれただけなら、前述のなめたネジの外し方へ切り替えてください。症状を分けるだけで、無駄な穴あけを避けられます。
折れたネジに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 折れたネジが少し出ていればペンチで外せますか?
A. 軸をしっかりつかめるだけの長さがあり、周囲に工具を動かすスペースがあれば外せる場合があります。
できるだけ根元に近い位置をつかみ、工具が滑るようなら無理に続けないでください。普通のペンチで保持できない場合は、ネジ外し用プライヤーやバイスプライヤー系を検討します。
Q2. ネジが面一で折れたらどうやって外しますか?
A. 外周をつかめないため、折れた面の中心に下穴を作り、エキストラクターで緩める方法が候補になります。ネジ径が細い場合や中心出しが難しい場合は、無理な穴あけで元のねじ山を傷めないことを優先してください。
Q3. エキストラクターはインパクトドライバーで回せますか?
A. 製品ごとに使用できる工具が違います。一般的なエキストラクターにはタップハンドルなどで手回しするタイプもあり、衝撃をかける使い方が適さないものがあります。
「六角軸だからインパクトで使える」とは判断せず、エキストラクター側の対応工具を確認してください。
Q4. 木材の中で折れた細いビスもエキストラクターで抜けますか?
A. 細いビスは中心へ下穴を開ける余裕が少なく、一般的な金属ボルト向けエキストラクターでは扱いにくい場合があります。
木材用の折れたビス抜き工具もあるため、ビス径と材料に合う方法を選んでください。抜き取りで木材を大きく欠かないことも重要です。
Q5. 折れたネジが錆びて動かないときはどうしますか?
A. 錆びて折れたネジは、もともとの固着が残っている可能性があります。つかめる場合でも急に大きな力をかけず、少し動くかを確かめてください。
液剤を使う場合は周囲の素材への影響を確認し、樹脂・塗装・木材・電装品の近くでは安易に使用しないほうが安全です。
折れ方別に必要な工具をもう一度確認
ここまで読んで「結局どれを選べばいい?」と迷った場合は、折れたネジの状態から逆算すると判断しやすくなります。
| 今の状態 | 第一候補 | 確認する商品 |
|---|---|---|
| 軸が十分に出ている | 外周をつかんで回す | プライヤー・ロッキングプライヤー |
| 軸が1〜数mm出ている | 先端形状の合うつかむ工具 | ネジ外し用プライヤー |
| 金属部で面一に折れた | 下穴+エキストラクター | スクリューエキストラクターセット |
| 木材内部でビスが折れた | 木材用の専用工具 | スターエム No.5040 折れたビス抜き |
| 金属同士で錆びて固着 | 固着対策+状態に合う工具 | 浸透潤滑剤 |
| エキストラクターで下穴を開ける | 中心出し・固定・保護 | センターポンチ・金属用ドリルなど |
軸をつかめるならプライヤー系、つかめない金属ネジならエキストラクター、木材内部なら木材用の専用品という順番で考えると、不要な工具を買いにくくなります。
ネジが折れたときの外し方まとめ
折れたネジを外すときは、最初からドリルを使うのではなく、残った軸がどれだけ外へ出ているかを見てください。
軸が大きく出ていればプライヤー、少しだけならネジ外し向けのつかむ工具、表面と同じ位置や内部で折れていればエキストラクターなどの専用工具が候補になります。
特に下穴を伴う方法では、中心と角度が大切です。急いで削るほど元のねじ山を傷める可能性が上がるので、作業物を固定し、指定された下穴径を守り、低速から慎重に進めましょう。
- まず状態を見る:飛び出している、面一、内部のどこで折れたかを確認する
- つかめるならつかむ:穴を開ける前にプライヤー系の方法を試す
- 難しければ専用工具へ:エキストラクターや木材用ビス抜きを適合条件で選ぶ
- 部材を守る:ネジ一本の除去より、元のねじ山や木材を傷めない判断を優先する
折れたネジは、力勝負に見えて実は順番が大事な作業です。あなたの手元のネジがどこまで残っているかをよく見て、いちばん部材を傷めにくい方法から試してみてください。